種雄牛系の特色

 本来家畜育種学で規定する系統とは、集団内の個体間に一定以上の血縁関係が存在し、毛色、体型、増体及び産乳能力等に共通した特徴を有しおり、しかも系統内交配においては親集団と同じ特徴を引継ぐ子孫を生産する集団を意味しているしたがって、近交退化を伴う家畜や家禽においても全兄妹交配を4世代以上続けた集団を近交系あるいは系統と呼ぶのが適当です。
 
 しかし、大家畜においては、このような系統を作り出すのはきわめて困難であり、現実的にもそのような集団はほとんど存在しないので、ここでは便宜上血縁係数を尺度として25%以上のグループを系統、12.5%以上のグループを順系統と考える事としています。血縁を求める各個体の近交系数が0である場合は親子間及び全兄妹間の血縁係数は50%、半兄妹間は25%、叔父と姪では12.5%、いとこ同士では6.3%となります。
 
 またある固体と2代祖の直系血縁系数は25%、3代祖とでは12.5%という具合に、1世代さかのぼると血縁係数は二分の一となります。このような考え方に従って、上記の6系について現存する種雄牛を中心として再分類すると次の通りとなります。
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2020年7月更新


第二初丸(補阿2)

光武(高58)1971年〜

朝栄(本365)
1955年〜

重宝(高40)
1968年〜
重波(高48)
1967年〜
重川(1級191)
1967年〜
春玉(高44)
1967年〜
球光(高26)
1967年〜